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美しいLagavulinの入り江の一帯は古くからウィスキーの密造が盛んで1700年代中頃には10ヶ所程の蒸留所があったと記録されている。入り江の入り口付近にはDunyveg Castleの跡もあり、昔は自然の港として使用された。1314年にはBannockburnでRobert the Bruceと共に戦うためにここから船で1000人程のIslayの人々が出撃していったという。

Lagavulin蒸留所は1816年、John Johnstonによって創設された。2基のスティルを持つ、当時としては標準的な規模の蒸留所だった。そして翌年、東側にArchibald CampbellによってArdmoreという小規模な蒸留所が創設された(現存するArdmoreとは無関係)。スティルを1基しか持たないこの蒸留所は早くも1825年にはJohnston一族の所有となり、いつまで操業されたのかは不明だ。1837年に、2つの蒸留所は1つになった。

1908年には蒸留所の北側にMalt Millという蒸留所が造られた。創業者はSir Peter Mackie(White Horseの創業者)で、彼は1870年頃、Lagavulin蒸留所で修行をして、その後Mackie & Companyを創業する。そして1890年に"White Horse"を発売する。
彼はLaphroaigの販売権を失ったのを機に同じようウィスキーを造るために、Laphroaigから職人を引き抜き、材料と手法を全く同じにして同じウィスキーを造ろうとした。しかしそれは成功しなかった。おそらく仕込み水をLagavulinと同じにしたためといわれている。しかしこの蒸留所は1962年まで残っていた。その後、設備はLagavulinに移され、石炭焚きのスティルは1970年頃まで使用された。現在、建物の一部はReception CentreとShopとして利用されている。

1924年にLagavulin蒸留所はWhite Horseの原酒確保の目的でWhite Horse Distillers社によって買収され、その後DCLグループとなる。
1962年から改装工事が始まり、現在の規模になった。1973年に"Port Ellen Maltings"がスタートすると同時にフロアモルティングをやめ、モルトはすべてPort Ellenから購入している。
1970年代のウィスキーブームの後、DCLは1980年代前半にいくつかの蒸留所を閉鎖した。Lagavulinは閉鎖は免れたが生産調整のため、不定期操業になり、生産量は減少した。

その味わいはすべてのモルトウィスキーの中でもトップクラスでモルトブームと共にファンを増やし続けている。ウィスキー評論家、Michael Jackson氏も著書の中で高得点をつけている。もっともこの人の採点基準には疑問点も多いが・・・。

Lagavulin Distillery 3つの蒸留所が合体したLagavulin。一番左の建物がMalt Mill蒸留所の建物。現在はVisitor Centreとなっている。

Still House美しい入り江のほとりに建つ蒸留所。要塞のような雰囲気もある。波の高い日には海側のウェアハウスの壁は波に洗われる。

Ware House 現在、ウェアハウスはほとんどがPort Ellenのを使用しているらしい。風味は変わらないのだろうか。

Lagavulin Distillery古いモルトキルン。フロアモルティングは1970年代前半より行われていない。

Lagavulin Distillery 蒸留所には小川が流れ込んでいる。この地域は昔から良質の湧き水が豊富だった。

Lagavulin Distillery Malt Mill(麦芽粉砕機)はどの蒸留所も同じような機械を使用している。

Lagavulin Distillery ステンレス製のマッシュタン。

Lagavulin Distillery10基のウォッシュバック。

Lagavulin Distillery 中では発酵が進んでいた。

Lagavulin Distilleryポットスティルは4基。非常に丸みを帯びたデザインだ。1962年の改装工事で2基から4基に増設されたようだ。

Lagavulin Distillery たまねぎのような形のウォッシュスティル。

Lagavulin Distillery三角形に近いスピリットスティル。1900年代初め頃のスティルはもう少し角張ったデザインをしていた。味の違いはいかに・・・といっても確かめる術もない。

Lagavulin Distillery 2ペアのスティルからの蒸留液は1つにまとめられているスピリットセーフを通る。

Lagavulin Distillery樽詰めを待つ空き樽。Lagavulin蒸留所は海からの磯の香りが非常に強い。岸には昆布のような海藻が打ち上げられていた。

Lagavulin DistilleryVisitor用のラウンジ。ゆっくりとくつろぎながら試飲ができる。ハイテク設備は全くないがそれがまたいい。

Lagavulin Distillery専用桟橋から見る蒸留所。昔はこの桟橋からも本土へ向けてウィスキーが運ばれたのだろう。

Lagavulin Distillery 対岸のDunyveg Castleから望む蒸留所。この位置から見る蒸留所が一番美しいと思う。でも行くのはちょっと大変。
入り江には海鳥やアザラシたちが住んでいる。えさが豊富なのだろう。



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