Tainの町から西へ約10km、Eddertonの町はずれの線路沿いに位置するBalbleir蒸留所。その歴史は古く、創業は1790年となっているがそれ以前から密造は盛んだった。加えてこの地域は一面ピートで覆われていて、ウィスキー造りには最適だったのだろう。
1872年に改装され、現在の形になった。19世紀初めは時代遅れで小さい蒸留所だった。1886年頃にはAlfred Barnardも訪れている。
1915年に閉鎖されたが1947年に復活。その後は順調に操業している。
Pulteneyと共にBallantine'sの7つのモルトの1つとして知られている。
歴史を感じさせるBalbleir蒸留所の建物。
オフィスの建物も古いが内部はきれいに改装されている。見学は予約をすれば可能。非常にていねいに説明してくれる。(但しVisitor CentreやShopはない)
木製のウォッシュバッグは比較的新しい。最近改装したようだ。
中では発酵が進んでいる。
Balbleirのポットスティル。現在使用されているのはウォッシュスティル(手前)とスピリットスティル(中央)のそれぞれ1基づつ。
ウォッシュスティル。胴体部がずんぐりとしたタマネギ型。
スピリットスティル。ウォッシュスティルより一回り小さい。こちらもタマネギ型。
創業当時のものを忠実にコピーしたというスピリットスティル。溶接部分にはリベットが併用されている。当時の溶接技術では完全ではなかったのだろう。現在は使用されていない。
そのスティルの底部。真ん中が上げ底になっている。
スピリッツを待つ新しい樽たち。
Balblairのウェアハウスは大きいものが数棟ある。創業当時はウェアハウスの建物があるところに蒸留所があった。
厳重に施錠されているドア。古い外見に似合わずセキュリティは近代的で集中管理もされている。
中は銘酒が眠る神聖な場所。同系列のSpeyburnの樽も熟成されていた。
Balblairは主にバーボン樽で熟成されている。"Jim Beam"の刻印が残っていた。
高い煙突とキルンは数々の歴史を見てきたのだろう。