Islayで一番の歴史を持つBowmore蒸留所。その創業は1779年で、町が出来ておよそ10年後に蒸留所が出来ている。Loch Indaalの海岸に建つ建物群はその時代の輸送手段が船しかなかったことを物語る。
この立地条件のために潮風がウィスキーに影響を与えたとは偶然の産物なのか、神のお導きなのか、よくわからないが個性的なウィスキーを造るIslay Maltの代表選手となっている。そして現在でも伝統的なフロアモルティングを行う、数少ない蒸留所の一つだ。
何度かオーナーが代わったが、1960年代より現在のMorrison Bowmore Distillers Ltdが所有し、その会社を1994年にサントリーが買収したのは周知の通り。
いろいろな種類のオフィシャルボトルが入手でき、どれを飲もうか迷ってしまうほどのラインナップを誇る。
島の狭い平地に効率よく建てられたBowmore蒸留所。
海岸ぎりぎりまで建物が建っている。まるで要塞のような雰囲気を持つ。
海辺にあるウェアハウスは多くの蒸留所の中で一番いい熟成環境だという。一部は海面より低い部分があり、海からの適度な湿り気が与えられる。微妙な海の香りもBowmoreの味わいを深めるのだろう。
ユニークな形のパゴダ屋根。先端には風向計がある。
2階建てになっているMalt Burn。これを攪拌するのは相当の重労働だ。使用する麦芽の2〜4割程度をフロアモルティングでまかなっている。
乾燥中のキルン内部。扉を開けただけで服にSmoky Flavorが染み付く。こんな香りのコロンはないものだろうか。
パゴダからは威勢良く煙が出る(曇り空なのでわかりにくいが)。
ウォッシュバックは昔ながらの木製。
奥側2基のWash Still、手前2基のSprit Stillの2ペア構成。Wash Stillのネック部分が太めでSpirit Stillのボトム部は幾分平べったいような形をしている。
昔屋外に出ている冷却器。一番左のSpirits Stillのものだろう。
敷地内にある取水口。仕込み水だろうか?
昔入り口近くにあるShop & reception。
町側からの蒸留所風景。門の右側がBowmoreの蒸留廃液の熱を利用した温水プールだ。